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目的に合った手法を選ぶ

『トレーナー養成ワークショップ』でよく話題になることがあります。

「指名する」という方法が効果的なのか否か。
講師が何か質問を投げかけ、参加者の誰かを指名して、答えてもらう、
というよく見る光景です。

講師側の意図としては、
*理解しているか確認したい
*指名することで、「あたるかもしれない」緊張感が生まれる

というのが、最もよく耳にする言葉です。

一見、なるほどそうだよね、と思うかもしれませんが、
私は見解が異なります。

その「質問→答えてもらう」という行いの、目的は何でしょうか?

覚えているか、理解しているかを確認する、
ということであれば、他にもっと効果的な方法があります。

なぜなら、指名された人が覚えているか・理解しているかは、それでわかるかもしれませんが、
参加者が30名だとしたら、残りの29名が覚えているか、
理解しているかの確認ができていないからです。
残り29名が覚えていなかったり、理解していなかったりしても、
たまたま指名された1人が正解したら、そのまま研修は進んでしまうかもしれません。

参加者の立場からすると、自分が指名されなかったら、安心します。
その状況では、「あたらなくてよかった」ということに意識が向くので、
質問の内容をより理解しよう、覚えようという方向には集中しないことも多いでしょう。

では、「質問→答えてもらう」という行いの、目的が、
眠くならないようにするため、緊張感を保つため、だとします。

眠くならないようにしたいのであれば、他の工夫が必要ですね。
そもそも眠くなるような研修デザインを見直す必要があります。
頭、口、手、体全体を動かす機会を多く作り、血液の循環を良くし、
眠くならないような工夫をする必要もあります。

また、(ネガティブな)緊張感というのは、記憶力を低下させると言われています。

つまり、講師の意図とはことごとく逆効果の手法なのです。

研修で行うことには、すべて目的があり、その達成をサポートする手法を選ぶことが大切なのです。
無意識のうちに選んでいる手法が、実は逆効果ということも珍しくありません。

経験や慣習から選んでいる手法が、本当に目的達成をサポートしているか、
客観的に見直してみませんか?


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