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「ワークショップ」と「アクティブラーニング」

大学の教育においても、一方的な知識伝達型講義主体の教え方ではなく、
「アクティブラーニング」というのが求められています。

これは、2012年に出された中央教育審議会の答申や、
その後の「大学教育再生加速プログラム」など、急速な展開を見せているようです。
その答申では、アクティブラーニングを下記のように定義しています。

「教員による一方向的な講義形式の教育とは異なり、
学修者の能動的な学修への参加を取り入れた教授・学習方法の総称」

使っている言葉は多少違っても、
企業での研修も、まったく同じことが求められていますよね。

大学の授業にも「参加者主体の研修手法」を取り入れていただくべく、
私たちも活動を続けているのですが、その一環で、来月、
ある大学と高専で、研修を担当させていただくことになりました。
弊社で提供している「トレーナー養成ワークショップ」の学校向けです。

その準備の中で、この本を読み始めたのですが、
「そう!それ!!」と思ったフレーズがあり、シェアさせていただきます。

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「ディープ・アクティブラーニング」大学授業を深化させるために
松下佳代・京都大学高等教育研究開発推進センター 著
勁草書房

一方的な講義ではなく「アクティブに」、ということで、
「活動」に焦点があたりすぎた弊害も出ている。
つまり、グループワーク、ディスカッション、問題解決、プロジェクト・・・
と、見た目には「アクティブ」だけれど、
外的なアクティブさに惑わされていないか?
内的に本来の学びは得られているのか?

という問題提起があり、その中に、こんな言葉がありました。

「バークレーの「頭(mind)がアクティブに関与しているということ」というアクティブラーニングの定義は、
身体活動と混同されやすいアクティブラーニングの現状に対して、
<内的活動における能動性>を強調したものである」 p18より引用

そうですよね!その通りだと思います!!

「ワークショップ」という言葉が、そのような使われ方をしている場面をよく見かけます。
例えば、3時間のセミナーの中で、
「前半1時間半は講義、後半の時間はワークショップを行います。」
というようなものです。

あるいは、どなたかの講演が1~2時間あり、その間は基本的に講義。
終了後、ファシリテーターの方が登場して、
ここからはリフレクションや学び・気づきをシェアする時間です、というもの。

使っている言葉は異なりますが、
前半が一方向的講義で、後半は「アクティブラーニング」と呼ぶのと同じではないでしょうか。

実際に私も参加者として体験したことが何度もありますが、
後半の「ワークショップ」のときに、今一つ入り込めず、
「外的に(身体活動)はアクティブだけれども、内的に(頭)はアクティブに関与していない」
状況に陥ったことも少なくありません。
さらに、前半の講義部分では、身体的にはもちろん、頭もアクティブではない・・・ということも・・・。

1時間の講義があったとしても、その1時間の中に、
身体的にも、頭も、アクティブにできるはずですし、
それこそが、私たちが目指している「参加者主体」の手法なのです。
言い換えると、「参加者主体」の研修手法は、
「講義の後のワーク」のためだけに存在する手法ではありません。

グループワークに向かない内容だから、
講義形式で行うしかない・・・ということもないのです。

講義=ずっと受け身で聞く、ということではありません!
ボブ・パイクの理論では、
講義の中でも、8分に1回の参画を行います。
つまり、8分に1回、身体的にも頭もアクティブになる状況を作ります。
講義とワークがシームレスなのです。

そうすることで興味・集中力を持続させ、
理解、記憶への定着を促進していきます。

大学・高専の先生方にも、これをうまく取り入れていただかなければ!
来月の機会に向けて、さらに準備を進めます。


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