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「ガツン」と言う?!

今週は年度末をお迎えの企業も多いことだと思います。
そして来週は新入社員の受け入れ、
ということで準備を進めていらっしゃることでしょう。
この季節になると思い出す「事件」があるので、
今日はそれをシェアさせていただきます。

数年前、まだ独立して間もないころ、
自分でビジネスをする傍ら、
ある研修会社の講師としてもお仕事をさせていただいていました。

毎年3月末から4月中旬にかけては、新入社員研修の依頼が多く、
私もその中のいくつかを担当していたときのことです。

その時、私はすでにボブ・パイク氏の手法に出会っていました。
ですが、その研修会社の講師としてクライアントに出向くときには、
ダイナミックヒューマンキャピタルの中村ではなく、
その会社の講師として派遣されるといった状況でした。

あるクライアント様で新入社員研修を担当していたときのこと。

何かのグループワークで、時間内に終えられなかったチームがありました。
時間を延長することは問題ないのですが、
グループワークを時間内に仕上げるのは、
仕事であれば、期限までに仕事を終わらせるのと同じことなので、
期限が来てから「延長しましょうか?」と言ってもらうのを待つより、
これからは、途中で先を見越して、事前に自分から延長を交渉した方がいいですね、
というようなアドバイスをしました。
その日のその場のワーク、というより、仕事の進め方へのアドバイスのつもりで。

するとその直後、クライアントのご担当の方が私を部屋の外に呼び、
「今のところはもっと怒って言ってください」と、ひきつった顔でおっしゃったのです。

グループワークを2~3分延長した、その短い時間に外に呼ばれて、
何かと思ったらそんなことを言われ、絶句しました。

「怒る」「ガツンと言う」・・・という類の方法は、
私の手法には存在しません。
ボブの手法にも、もちろん存在しません。

弊社と直接お取引いただいているクライアント様でしたら、
弊社の、そしてボブの研修手法や考えについて事前に打ち合わせをし、
ご納得いただいた上で研修を行うので、こんな食い違いは起きません。

ですが、他の研修会社のお客様で、
私は多分研修当日に初めてお会いするくらいの状況だったように思います。
なので、どこまでこちらの主張をお話していいのかの迷いもありました。
言われたことにとても驚きましたし、
とにかくその後、研修に再度集中しなくては!と葛藤したのを覚えています。

ボブ・パイクの手法に、「健全な競争を促進する」という考えがあります。
他者と比較して優劣をつけて・・・ということではなく、
楽しめる範囲でのゲーム感覚での競争であったり、
自分自身との競争をうまく促進しよう、という考えです。
自分自身との競争というのは、
自分が立てた目標に対する達成度合い、
計画に対する進捗度合い、
過去・現在・未来の自分、などを意味します。

今年は、先週から今週にかけて、
ある区役所で、入区前の新人研修を担当させていただいていました。
4月1日を迎える前の研修ということで、みなさん、ガチガチに緊張なさっていて、
最初は、敬語もカミカミでした(笑)。

そこで、「健全な競争」を徹底して実践です。

休憩時間が終わるとき、全員が遅刻しないように、
全員そろっているチームはポイントがもらえる、
グループでポイント制にします。
遅刻しないように声をかける係を決めておきます。

工夫して楽しく運営することで、
新入社員の研修であっても、楽しみながら遅刻ゼロが実現できます。
遅れた人に対して「ガツンと言う」とは無縁の世界です。

言葉づかい、電話、接客応対は、できるようになるまで
何度も何度も繰り返して練習していただくのですが、
指名して全員の前でロールプレイさせることはしませんし、
基本的に私から「ダメ出し」することはありません。

ペア練習、3人での練習など、何度も行いますが、
誰とペア・チームを作るか、どの役割を誰がするか、何度練習するか、など、
もちろん時間の制約はありますが、その中でどう練習するかは任せます。

4月を迎えるまでに敬語をマスターしたい、と思うのであれば、
それを今日は精一杯練習する、という自主性をうまく引き出す雰囲気作りです。

すると、最後のグループ演習では、
敬語の間違いがないどころか、ストーリー性のある楽しい発表が多く、
ガチガチだった皆さんに笑顔が多くみられました。

新入社員研修であっても、
楽しみながら、成果を出すことは可能だと確信しています。

今年も、もうすぐ人生の大きなステージをスタートする方が多くいらっしゃいます。
その皆さんが、楽しく、いいスタートが切れるように応援しています!


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