1. HOME
  2. ブログ
  3. オンライン研修についてこの1か月で学び、考えたこと

オンライン研修についてこの1か月で学び、考えたこと

3月後半に世の中の状況を見て、
研修のオンライン化は急務で、かつ長引くであろう(実際、緊急事態宣言は延長されましたし・・)と思い、
これまで着手してこなかった研修のオンライン化に取り組むことを決めました。

そこから、

1. まずは自分がバーチャルトレーニング(オンライン研修)について学ぶ
2. スキルを身につけるために練習し、パイロットを行う
3. ボブ・パイク・グループのノウハウを日本で提供できるよう準備する

ということを、1か月かけて実施してきました。

具体的には、「30日チャレンジ」と題し、緊急事態宣言中、毎日1つは何かを読むか見るなどして学ぶことを実践してきました。atd (Association for Talent Development)や Training Magazine Network、Bob Pike Groupの行っているWebinarの録画を見たり、記事や本を読んだり、日本で開催されたオンラインセミナーに参加したり、Zoomや他のプラットフォームを試してみたり、私自身がオンラインセミナーを主催したりもしました。そして、今はボブ・パイク・グループの Interactive Virtual Trainer という「オンライン研修のための講師養成講座」を日本でスタートできるよう準備中です。

この活動からの学び・気づきを以下の3つにまとめます。

1. 研修はイベントではなくて、プロセスである
2. テクノロジーは大切だけれども、ツール・手段の一つである
3. 研修で何を達成したいか、目的を明確にしてデザインし、準備することが基盤である

 

1. 研修はイベントではなく、プロセスである

ボブ・パイクの基本理論で大切にしていることの一つです。研修はその場限りにするのではなく、BeforeとAfterが同様に大切です。最終的には、研修で学んだことを実践し、ビジネス上の成果を出すことが研修を行う目的です。

これは集合研修でも、オンラインでも、同じです。まして、オンラインでは、事前学習や事後課題なども、テクノロジーを活用して様々なことが行えます。LMS(Learning Management System)を活用して、だれが何を修了したかなど効率よく管理することもできますし、様々な配信ツールがあるので、いつでもどこでも短時間でも学べるコンテンツの配信も可能です。

同期(Synchronous)、非同期(Asynchronous)という用語があります。オンライン研修でみんなが「つながっている時間」は「同期」です。言い換えると「オンライン上の集合研修」の時間です。つながっている時間以外の事前・事後学習、学びを実践する、などが「非同期」です。「非同期」のコンテンツは、参加者が自分自身の理解度やペースに合わせて学習でき、また何度でも復習できるなどのメリットがあります。

研修のオンライン化を考える際、同期、つまり講師が講義をしていて参加者がパソコンでそれを見ているという時間だけをデザインするのではなく、プロセスとして、前後(非同期)も含めてデザインすることが大切なのです。3つ目のポイントでも述べますが、「講師の講義をパソコンで視聴する」だけであれば、何も同じ時間にインターネットを介してつながる必要はなくて、録画していつでも見れるようにすればいいですよね。

 

2. テクノロジーは大切だけれども、ツール・手段の一つである

● ZOOM?ミーティングに参加したことはあるけど、ホストはやったことない!ブレイクアウトって便利ね!
● TeamsやSkypeとは何が違うの?
● 海外のWebinarを見ると、Adobe ConnectやWebexを使っている人も多いけど、あれはどうなの?
● どんなマイクがいいのかな?バーチャル背景ってどう?
● ネットワーク環境は・・・・・・・

馴染みのないツールを使うのですから、まずこうしたことに意識が向くのは仕方ないと思います。私も最初はそうでした。ですが、これらはあくまで、研修の目的を達成するためのツールの一つにすぎません。

対面の集合研修に置き換えると・・・
● パワーポイントの使い方を知っていて、スムーズに操作できる!
● リモコンを使ってスライドを送ったりできる!
● 必要に応じてタイマーを表示したり、音楽を流したりもスムーズにできる!
● そもそも机の配置は、スクール形式がいいのか、島がいいのか、判断できる!
● 参加者が集中し、話しやすいようなレイアウトが作れる!
● ホワイトボードやフリップチャート、その他必要な文具や備品を決めて使いこなせる!

・・・講師として、できて当たり前のことばかりですよね。もちろん、こうしたことがスムーズにできないようであれば、練習が必要です。ですが、これらがスムーズにできるようになったからと言って、素晴らしい研修が行える講師のスキルが備わった、とは、これだけでは言えません。また、見栄えの良いスライドが作成できたからと言って、いい研修がデザインできたとは言えません。身だしなみが整っていて、好感が持てる話し方は大切ですが、それができていれば良い講師、というわけではありません。テクノロジーは大切ですが、それさえマスターすればいいわけではなく、目的を達成するためのツール・手段の一つなのです。

目的を達成するための研修デザイン、参加者を巻き込むためのデザインとファシリテーションスキルが必要なのは、オンラインも同じです。

 

3. 研修で何を達成したいか、目的を明確にしてデザインし、準備することが基盤である

「伝えたからと言って、相手が学んだとは限らない」ーーーこれもボブ・パイクの基本理論の大切な一つです。「人の話を聞く」という方法では、学びはゼロではありませんが、参加者が学びに主体的に関わる(考える、書く、話すなど)方が、学習効果が高まります。

それを実現するために、ボブ・パイクの理論では、90/20/8に基づいて研修をデザインします。90分に1回物理的な休憩を取る、研修のコンテンツを20分単位でデザインし、次の20分に進む前にリビジット(振り返り)の時間を設ける、8分に1回は参加者を参画させる。

この理論は、オンラインの場合、90/20/4になります。8分ではなく、4分に1回、参加者を巻き込むのです。講師が一方的に話しているのを、対面だと8分間集中して聞けたとしても、画面の向こうのオンライン講師では、8分間ひきつけ続けるのは難しいのです。参加者はパソコンに向かっているわけですから、メールが気になったり、ちょっと飲み物を取りに席を立ったり、と誘惑や邪魔はいくらでもあります。そのため、集合研修の2倍、4分に1回の参画をデザインし、「内職」する暇をなくします。

「研修をオンライン化する」という必要性に急遽迫られたとき、「講師の話を動画に撮って配信する」あるいは「講師が話しているのをリアルタイムで配信する」ということを行ったケースも多かったのではないでしょうか。またオンラインだと一斉に大人数に配信できるのは事実ですが、100人、200人・・という相手に「動画を配信する」ことが果たしてどれくらい「研修の効果」があるのかは、検証の必要性がありそうです。

 

講師の話を60分聞く。そのあと、チャットにコメントを記入したり、ブレイクアウトに分かれて10分間ディスカッションする・・・ というデザインも、大いに工夫の余地があります。研修の目的が何かについての「知識をインプットすること」だから、これで良いという意見もあろうかと思いますが、それであれば、1でも述べましたが、「非同期」の方が、個人の理解度やペースに合わせて学習できるから、より効果が期待できるのではないかと思います。

● ホワイトボード
● 投票やアンケート
● コメントを書き込む
● スタンプを押す
● チャット
● ブレイクアウト

オンライン研修を行うプラットフォームではわりと一般的な、このようなツールを使って、できることはたくさんあります。参加者のリアクションを確認したり、考えてもらったり、発言してもらったり、工夫すれば楽しく飽きずに研修を行うことは可能です。配付資料や文房具も、事前に送っておけば皆で同じものを使うことができます。

参加者にとって役立つ、目的を達成するために役立つコンテンツであることは必須。これは集合研修でもオンラインでも同じです。そして、「伝えたからと言って相手が学んだとは限らない」--これも同じ。むしろ、オンラインでは「講師が一方的に話し、参加者のリアクションがなくてやりにくい」という罠があります。

デザインに関しては、対面の集合研修より、オンライン研修の方がより綿密なデザインと準備が必要だと実感しています。様々な便利な機能・ツールを使って、どう参画してもらうかを細かく計画する、いつもチャットなど同じ方法ではなく変化をつけて飽きないようにする、計画したアクティビティをわかりやすく説明(あるいはスライド表示)できるよう準備する、迷いなくインストラクションできるよう練習する・・・ こうしたことを数分に1回でデザインしておくのは、かなりの準備が必要です。対面の集合研修では、経験からの慣れもあり、その場で臨機応変にできることが、オンラインでは参加者を混乱させることにもなりかねません。

以上、この1か月の学びや気づきをまとめてみました。

ではどうすれば?を学んでいただき、皆さんのオンライン研修をより充実したものにしていただけるよう、頑張って準備を進めます!

「オンライン研修のための講師養成講座」
https://www.d-hc.com/service/trainer_development_program/interactive-virtual-trainer/
*追記:最新の日程と空き状況はこちら↑でご確認ください。

5月の2回はすでに満席となっております。6月以降の日程はこちらです。

6月10日(水)~12日(金) いずれも 9:00 ~ 12:00 →満席になりました。
6月26日(金)~28日(日) いずれも 9:00 ~ 12:00
7月13日(月)~15日(水)  いずれも 9:00 ~ 12:00
7月30日(木)~8月1日(土)  いずれも 9:00 ~ 12:00
8月6日(木)~8月8日(土)  いずれも 9:00 ~ 12:00
8月24日(月)~26日(水)  いずれも 9:00 ~ 12:00

上記8月までの日程は、緊急支援としまして、通常99,000円の20%オフ 79,200円でご参加いただけます。

準備万端を目指し、オンライン上で皆さまとご一緒できる日を楽しみにしています!

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

関連記事

Features ~主なご支援内容~

2020年5月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

最新の記事